不育症・着床障害について

不育症

不育症は、妊娠は成立するけれども流産や死産を繰り返して出産にたどり着かない状態です。
流産の頻度は20代女性では10%程度ですが、35〜39歳では25%、40〜44歳では51%と、女性の加齢とともに高くなります。これは受精卵の染色体異常の頻度が加齢とともに高くなるためです。
流産を繰り返すことを反復流産(2回連続して流産)、習慣流産(3回以上連続して流産)といいますが、この場合原因は女性の加齢だけでなく、男女の染色体や、女性の血液凝固能(血液の固まりやすさ)などの異常が原因となっている場合があるため、検査によって診断、治療が可能であることがあります。

不育症の検査

  1. 感染症検査(クラミジアなど)
  2. 内分泌検査
  3. 糖尿病検査
  4. 免疫学的検査(抗リン脂質抗体など)
  5. 染色体検査(均衡型相互転座,Robertson転座)
  6. 子宮形態異常の検査(超音波検査・子宮卵管造影・内視鏡)
  7. 血液凝固系検査(PT、APTT、第XII因子、プロテインC、プロテインSなど)

着床障害

着床障害は、体外受精で良好胚や良好胚盤胞を移植しても繰り返し不成功に終わる状態です。
良好胚や良好胚盤胞にも約半数の割合で染色体異常があるため、不成功の主な原因は胚や胚盤胞にあるのですが、子宮内膜増殖症や子宮内膜ポリープ、慢性子宮内膜炎など子宮内膜の異常が関わっている場合があるため、検査によって診断、治療が可能であることがあります。

着床障害の検査

  1. 子宮内フローラ(細菌叢)検査
  2. 免疫学的検査
  3. 子宮内膜組織検査
  4. 内視鏡検査

<不妊症の治療方法>


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